9月3日、ベイエリア最後の日はとても寂しかった。もっと長くいたかった。離れるのが悲しかった。胸がとても痛かった。戻る場所が日本ではなくベルリンというのが新し過ぎて、ワクワクよりも不安を覚えた瞬間があった。
9月4日、出国の日。SFOでは哀しみより晴れやかな気持ちで搭乗を迎えられた。でも飛行機が離陸した瞬間、涙がポロポロ出て来た。日本を出る時も泣かなかったのに(母と地元の駅で別れた後は泣いたけれど、成田を飛び立った時は至極落ち着いていた)。
どんどん視界から小さくなっていくSFベイエリアを眺めながら、この土地に「ありがとう」という感謝の念が溢れてきた。
人ではなく街/場に、こんなに鮮明な感謝をしたことはあったろうか。
この街が生み出す文化に、
あらゆるものを受け入れてくれる許容に、
ある共通する「匂い」を持った人々を惹き付ける魅力に、
キラキラする出来事を起こす魔力に。